ダイヤモンドかダイアモンドか

 一昨日の、校正・誤植にまつわるネタが好評だったので、懲りずに昔話をまた書きます。
 私は、独立する以前に二つの会社を経験しているのですが、一つ目は新聞社の出版部門で、経済関係に強い版元でした。二つ目は書籍専門の出版社で、どちらかというと人文書(哲学、歴史、文学など)に強いところでした。さて、転職したのは98年の秋だったのですが、当時転職した先の出版社には、まだPCが一人一台はありませんでした。それで、共有のパソコンで、企画書を作成しようとして、「しじょう」と打ったところ、「史上」と変換されました。「しじょう」とは「市場」のこと、と刷り込まれていた私にとっては、「しじょう」=「史上」は、パソコンが一人一台ないこと以上に、強烈なカルチャーショックでした。
 また、転職後かなり年月が経ってからのことですが、近くの席に座っていた当時の上司に、「福田さん、diamondの表記って、『ダイヤモンド』と『ダイアモンド』のどっち?」と聞かれ、自信をもって「『ダイヤモンド』です」と答えました。すると上司は、「ありがとう。いや、福田さんなら、たくさん持っていると思って……」。「???」。三秒くらいたってから、気づきました。「もしかして、宝石のdiamondのこと? だったら、どっちの表記でもいいんじゃないでしょうか」。てっきり、『週刊ダイヤモンド』のことだと思ったのです……。ダイヤ=宝石と、すぐに連想できるような人生に転換しないと、と深ーく反省しました。
 という話から、何が言いたいかというと、固有名詞の場合、つまり「週刊ダイヤモンド」や「ダイヤモンド社」の場合は、「ダイヤモンド」と表記が決まっています。ところが、一般名詞の場合は、「ダイヤモンド」でも「ダイアモンド」でも、どちらでもいいということになります。ただ、同じ文書内では統一するのが望ましいといえます。
 そんなようなお話(変換ミスに気をつけましょう、固有名詞に注意、表記統一のルール、etc.)を、2月16日(水)のセミナーではさせていただく予定です。時間が18:30〜20:30に変更になりました。ご注意ください。なお、3名での共同主催ですが、このたび主催者名を「編集コミュニケーション研究会」と命名いたしましたので、合わせてお知らせいたします。

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