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モノが言葉を引き出す

「私はコミュニケーションが苦手です」「人見知りします」という人はかなり多い。かく言う私も、コミュニケーションはけっして得意ではない。大勢の前で話をするようなときには、足がガクガクしたりする。
そんな私が、内気な人に勧めているのは、「モノ」を利用したコミュニケーションである。オフィスなどの場合には、デスクの上に、自分の好きなこと・ものを象徴する小物を置いておく。美術鑑賞が好きな人なら、ミュージアムショップで売っている、小さなレプリカの作品をデスクに飾る。プロ野球、たとえばタイガースが好きならタイガースのグッズを置く、etc.
そうすると、何かの用で立ち寄った人が、それに目をとめ、「これ何?」と聞いたり、同好の士だったりすると「僕もタイガースファンなんですよ・・・」ということになる。この小さなグッズ作戦は、転職したばかりのときとか、部署を移動したときにとくに効果的だ。
オフィス内でなくとも、たとえばご近所の人に会ったときに、その方の庭先にバラが咲いていたら、「お宅のバラ、きれいに咲いてますね」などと声をかけることができる。こちらも同じように、紫陽花など植えておけば、いつもは会釈だけ、という間柄の人から、「紫陽花きれいですね」などと言ってもらえ、そこから短い会話がはじまる。
コミュニケーションというのは、つい、こちらから言葉を発しないといけないと思いがちだが、あくまでも「双方向」のものである。だから、相手がこちらに何か言葉を投げかけやすいような環境をつくっておく、ということも、立派なコミュニケーションなのである。