ブレアは首相質問にいかに備えたか

日経新聞の今月の「私の履歴書」は、英国元首相トニー・ブレア(在任:1997年5月〜2007年6月)によるもの。その率直なもの言いに好感がもて、「履歴書」を毎日楽しみに読んでいる。浩瀚な書なので、買うのをしばらく躊躇していた『ブレア回顧録』(上・下、…

2011年を振り返って

ちょっと早いですが、年末年始のご挨拶です。2011年3月11日の大震災は、私個人にとっても、たいへん厳しい出来事であり、以後、いろいろなことを考えさせられた一年でした。2008年に独立して、スモールビジネスとはいえ自分の会社を立ち上げて3年目。おおむ…

ヴェネツィアに見るInnovator's Dilemma

ちょうど約1年前、昨年の12月中旬にイタリアのローマ、フィレンツェ、ヴェネツィアをめぐる旅をした。 いろいろ感ずるところの多い旅だったが、とくに強い衝撃を受けたのは、ヨーロッパ(イタリア)におけるキリスト教の呪縛についてと、もうひとつは、ヴェ…

石原吉郎的リアリズム

一般に共生とは二つの生物がたがいに密着して生活し、その結果として相互のあいだで利害を共にしている場合を称しており、多くのばあい、それがなければ生活に困難をきたし、はなはだしいときは生存が不可能になる。(……)たぶんそれ(共生)は、偶然な、便…

プロフェッショナルとして、あるいは「いい人をやめる」

最近、自分の最も大切にしている価値観が、「プロフェッショナリズム」である、ということに気がつき、その視点で見渡して見ると、諸々腑に落ちることが多いので、少し書いてみたいと思います。しばらく前に、ある分野のプロフェショナルになろうとしている…

祝・「わさびの匂い」警報装置イグノーベル賞

知人の松森果林さんから、嬉しいニュースが飛び込んできました!松森さんのブログをそのまま引用させていただきます。 http://d.hatena.ne.jp/karinmatasumori/20110930 株式会社シームスで開発した「わさびの匂いで知らせる臭気警報装置」が本日(日本時間9…

オンラインの時間、オフラインの時間

TwitterにもFacebookにもほとんどいないし、ブログ更新も滞っているし、どうしているのかとご心配くださっている方も、もしかしたらいるかもしれないので、近況など。 元気にしています(持病の貧血をのぞいては、体調おおむね良好です)。仕事の方は、おか…

言葉と生き方と

24日(現地時間、日本では25日)は、アップルの、スティーブ・ジョブズ氏のCEO引退のニュースが世界中を駆け巡りました。私自身は、多くの方のツイッターでこのニュースを知り、ウォール・ストリート・ジャーナル紙に掲載された、ジョブズ本人の手紙(直接的…

改めて、言葉の力について

今日、ある方とお話ししていて、3年と少し前の創業の頃の志を思い出したので、ブログに書くことにします。少々書きにくいこともあるのですが、あえて挑戦したいと思います。 このブログのタイトルが「The Power of Words」であり、また、自分の会社のホーム…

本・モノ諸々

明後日から1週間、電波の届かないところに行ってしまうので、その前に、最近目にとまった本やモノについて、ニュースクリップ的に。 このブログの読者の多くの方にはおなじみの、勢川びきさんの『サラリーマンに効くクスリ!』が発売されました。勢川さんの…

国際女性ビジネス会議

今日の朝8時から開催された第16回国際女性ビジネス会議に参加してきました。いろいろな刺激を受けたので、講師の方々のお話のうち、とくに印象的だった言葉をメモしておきます。 まず冒頭に、実行委員長の佐々木かをりさん(イー・ウーマン社長)から、3.11…

石巻へ

19日の夜から、夜行バスで宮城県・石巻市へ行ってきました(20日夜帰宅)。神奈川災害ボランティアネットワーク(ksvn)というところが運営しているボランティアバスでの1日だけのボランティアです。3.11以来、一度被災地を自分の目で見たいという思い、そし…

Business Ideas

ここ1カ月ほど、いろいろな方にお会いする中で、いくつかビジネスのアイデアをいただいたり、自分の中でアイデアが湧いてきたりしたので、メモとして書いておくことにします。実際にスタートしているものもあります。 ‐プロデュース◆かつて本業としてやって…

独立3周年

3年前(2008年)の6月30日に勤めていた出版社を退社し、翌7月1日から独立自営の生活がスタートしたので、気がつけば3周年です。独立してやっていくにあたり、屋根(会社)はあったほうがいいと思い、独立の2カ月前に登記はすませていたので、書類上の会社設…

東日本大震災・海外報道の舞台裏

昨日(6月3日)、「東日本大震災・海外報道の舞台裏〜外国メディアは日本をどのように報道したのか〜」と題されたセミナーに行ってきました。講師は、Eric Johnston記者。The Japan Timesの大阪支局次長で、日本で20年間取材を行っているという方です。モデレ…

CitiグループCEOの卒業式スピーチ

毎年、5月のこのくらいの時期になると、米国の大学の卒業式で、著名な経営者や大統領などが記念スピーチをするのを楽しみにしています。あのスティーブ・ジョブズの伝説的なスピーチも、スタンフォード大学の卒業式でのものでした。 このブログでも、以前に…

ゴールデン・ウィークが終わって

ブログ等をみていると、皆さんそれぞれ、良いゴールデン・ウィークを過ごされたようですね。私はといえば、ゴールデン・ウィーク中は、関東地方から出ないで、のんびり過ごしていました。 映画を見たり(「英国王のスピーチ」)、バーベキューをしたり、コン…

嬉しい出来事2つ

昨日、一昨日あたりは、花見を楽しまれた方も多かったのではないでしょうか? 私も、この週末は、近所を散策したり、車窓からの桜を楽しんだりしました(どちらかというと、「花より団子」派なので、家で和菓子も楽しみました)。さて、最近、立て続けに嬉し…

美しく雄弁な言語、手話

今日は、私が「コミュニケーションの達人」として尊敬している松森果林さんのブログをご紹介したいと思います。松森さんは、「松森果林のUD劇場〜聞こえない世界に移住して」というブログのタイトルが示すように、中途失聴者で、現在は、元気な坊や(手話の…

自分が元気になること

3月11日以来、ほとんど引きこもり生活をつづけていたが、昨日、久しぶりに街に出て、親しい友人と会って食事をした。「自分がこれまでやってきたことの諸々がふるいにかけられた感じがして、しばらく何も手に着かなかったこと」「とにかく気持ちが落ち込んで…

一匹の羊

手元に本がないので、福田恒存「一匹と九十九匹と」を、茂木健一郎さんのブログから引用(孫引き)させていただきます。 ……かれは政治の意図が「九十九人の正しきもの」のうへにあることを知つていたのに相違ない。かれはそこに政治の力を信ずるとともにその…

上を向いて歩こう

震災が起こって以来、そして、数日前に悲しすぎて涙も出ないようなことがあって以来、一つのメロディーが頭の中で鳴り続けている。 坂本九の「上を向いて歩こう」(Sukiyaki song)。 いつか、2011年3月のことを、涙とともにでなく、かけがえのない記憶として…

選択肢の大切さ、イノベーションについて

今日は、仙台を拠点に活躍されているアイデア創出支援の第一人者であり、被災された後も果敢にブログで発信していらっしゃる、石井力重さんの言葉を紹介します。 危機というのは人を強くします。(中略) どんな時も、選択肢は必ず作り出せる。可能性を信じて…

緊急時の情報発信のポイント

言葉に関する仕事(企業や個人のメッセージ発信の支援)をしているので、その立場から、緊急時の情報発信のポイントをまとめておきます。 (1)正確な情報を伝える。事実を伝える。(「いつ」「どこで」「何が」起きたか。数字・数量。連絡だけなのか、行動を…

震災前・震災後

大震災で被害に遭われた方々には、どのような言葉をおかけしていいのか、言葉が見つからない。 何を語っても、安全な場所から空疎な言葉を吐いているような気がして、この2日半、何も綴ることができなかった。でも、今日からは無理矢理にでも日常にもどし、…

借り物でない言葉で

昨日(3月2日)、グリー社長の田中良和さんの講演(「グリーのグローバル戦略を語る」@東洋経済新報社)を聞きにいった。34歳とまだ若いけれど、ネットの世界のドッグイヤー(7倍速)で単純計算すると、2004年の創業以来の7年は、50年にも匹敵する。さりげな…

A4の呪縛、あるいは女子用カバン考

20年来の悩みが解消した、といったら、少々大げさだろうか。 元来、着るものにはあまりこだわりがないのだが、靴とカバンには、いつも悩む。理想の靴、というのにはなかなか出合えない。デザインがよいものは履き心地が悪く、履き心地のいいものは、デザイン…

アウトソーシングの効用

先日、二つほどの仕事をアウトソーシングした。どちらも、この1カ月ほどToDoリストにずっと載り続けていたもので、「締め切りがきっちり決まっているわけではない」「どちらかというと苦手でなかなか手がつかない」「ある部分だけ切り出すことができる」「ND…

セミナーご報告・「校正」が照らす現代

昨日、このブログでもご案内させていただいたセミナー・ワークショップ「プロが教える『つたえる』技術――(1)校正とルールづくり」を開催しました。編集コミュニケーション研究会としての、記念すべき第一回のセミナーでした。 企業の広報担当の方、経営企画…

「わかりやすさ」がなぜ大事なのか

以前にも書いたことがありますが、私は、編集の役割の一つは、「わかりやすく伝えること」だと思っています。「わかりやすさ」というのは、読み手や、聞き手の中にいるであろう、予備知識がない人に対しての敬意の現れであり、「伝える」ということが本質的…

別人格で生きる?

このブログに書こうか書くまいか迷ったが、今年は「英語年」とひそかに心に決め、少しずつ書く練習や話す練習を始めた。まだ、中学英語すらおぼつかないレベルだが、何事も一歩踏み出すことが大事、と自分を励ましている。 そんな中学生以下英語でも、気付い…

ダイヤモンドかダイアモンドか

一昨日の、校正・誤植にまつわるネタが好評だったので、懲りずに昔話をまた書きます。 私は、独立する以前に二つの会社を経験しているのですが、一つ目は新聞社の出版部門で、経済関係に強い版元でした。二つ目は書籍専門の出版社で、どちらかというと人文書…

セミナーの時間変更のお知らせ

先日、2月16日開催予定のセミナーについて、1月27日のブログでご案内いたしましたが、時間が、「18:30〜20:30」に変更になりました。すでに御予定いただいていた方は、たいへん申し訳ございません。改めて、詳細につきまして下記の通りお知らせいたします…

なぜ自分の誤植はなかなか見つからないのか

今度、校正をテーマとしたセミナーをすることになったので、このところ、書籍編集者時代の校正にまつわる諸々を思い出しています。せっかく思い出したので、このブログに、何回かに分けて書いておきたいと思います。 私が新聞社に就職し、出版部門に配属にな…

2月16日にセミナーを開催します

昨年11月24日に、仕事仲間の林正愛さん、三田真美さんと一緒に「企業コミュニケーションに必要な編集センス」というセミナーを開催いたしました(前回の内容についてはこのエントリーとこのエントリー参照)。 前回は、おかげさまで、企業の広報部門の方々や…

Vabel Conferenceに参加して

Haegwan Kim さん(http://lawofsuccess2.blogspot.com/p/researcher-bio.html)がキュレーターをつとめるイベント、Vabel Conference 2011(http://vabel.org/conference/conference2011/)に参加してきました。オール英語のイベントでしたが、プレゼンタ―の…

新しい年に

皆さま、あけましておめでとうございます。 クリスマス前のイタリア旅行の余韻が年末・年始も続いていたのですが、ようやっと、平常モードに戻せつつあります。 時差ボケとかそういうことではなく、イタリアでの、「100年一単位」といった感覚に完全にやられ…

イタリア雑記帳

12月16日〜22日まで(23日に帰国)、ローマ、アッシジ、フィレンツェ、ヴェネツィアを回って来ました。前に書いたとおり、初めてのイタリアであり、ヨーロッパは16年ぶりです。 しかし…寒かった! ローマに着いた翌日には雪が降り、フィレンツェに移動したら…

明日からイタリア

明日からイタリアに一週間行ってきます。一足早いクリスマス休暇です。ローマ、アッシジ、フィレンツェ、ヴェネツィアを回ってきます。ヨーロッパは16年ぶり。しかも、これまで行ったことのあるのは、プラハ(チェコ)とロンドン(英国)で、どちらも一都市…

セミナーご報告

3日遅れのご報告となりましたが、24日の合同セミナー・ワークショップ「企業コミュニケーションに必要な編集センス」は、主宰者3人とも初めてということもあって、トタバタした面もあったのですが、おかげさまで、会場のお客様の温かい支援のもと、無事終了…

整理もまた編集である

明日はいよいよ、独立して初めてのセミナー。プレゼンテーションの準備は、数日前にだいたい終わったので、今日はチェック程度にとどめ、あとの時間は、会社の帳簿付け(これは大抵、週末にやっている)と、家の掃除と、仕事部屋の片づけに費やしました。 プ…

本所から世界へ:ある町工場のストーリー

先週金曜日(11月12日)、関満博さん(一橋大商学部教授)がコーディネーターをつとめる、「フォーラム・イン・すみだ2010」というフォーラムを聴講してきた。スカイツリーもできて、いま盛り上がりつつある墨田区だが、一時期は町工場の廃業があいつぎ、「日…

セミナー続報

先日お知らせしました、11月24日のセミナー、「企業コミュニケーションに必要な編集センス」のご案内の続報です。 3人のプレゼンターの演題が決まりました。 ウェブでのコミュニケーションで大切なこと by 林正愛 ブランディングツールとしての書籍 by 三田…

編集と企業コミュニケーション

「編集者っていったい何をする人なんですか?」と尋ねられて、一瞬答えに窮したことがあります。当時は出版社の書籍編集者だったのですが、たしかに著者がいて、本の印刷や製本をする人、文字の校正者、デザイナーがいれば、本は出来てしまいそうな感じもし…

意識的にOFFの日をつくる

みなさんは、ONとOFFの切り分けをどうされていますか? 私は、会社勤めをしていた頃(2年少し前まで)、子供がいる関係で残業がほとんどできず、仕事は持ち帰りが当たり前、金曜日に持ちかえれば土曜、日曜も、という生活をずっと続けていたため、土・日に仕…

ホームページ開設から20日経って

Twitterではちょこっとつぶやきましたが、10月1日に、私のやっている会社アテナ・ブレインズのホームページを立ち上げました。デザインをお願いしたのは、simpleAさん。2年少し前に会社をつくったときに、ドメインも取得し、当初は、すぐにホームページもつ…

イノベーションの種?

本当に面白い話はオフレコの部分にあったり、「余談」の部分にあったり、というのが世の常。昨日ご紹介したアジア・イノベーション・フォーラムでも、そうした「余談」的な部分に、イノベーションの種、イノベーションに必要な発想と思われるものがいくつか…

「変える」人を支援する

「アジア・イノベーション・フォーラム2010」http://www.aif21c.com/program.htmlというフォーラムを聴講してきた。ビジネス界のリーダー達から、力のある言葉の数々を聞くことができて大いに刺激を受けた。後日、それらの言葉を紹介する機会があるかもしれ…

3行メールか2文字リプライか

以前に、このブログで 忙しい方であればあるほど、メールのご返事をいただくのが早く、ぴりっとした単文(3行くらい)で書かれていることが多い。 と書いたことがあるが、「3行メール」(3 sentence emails)がはやっているようだ(TechCrunch)。 ここには、…

誰に嫌われるか

筋の良いストーリーに独自のコンセプトは欠かせません。(…)すべてはコンセプトから始まる、ということです。(…)スターバックスにしても、「スターバックスはコーヒーショップですね?」に対して、ハワード・シュルツさんは「いいえ、本当のところわれわ…