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ユニバーサルデザインで世界をかえる人・松森果林さんの新著『音のない世界と音のある世界をつなぐ』から見える希望

松森果林さんのことは、当ブログでも2度ほど取り上げたことがあります。(美しく雄弁な言語、手話 祝・「わさびの匂い」警報装置イグノーベル賞)その松森さんから、新著『音のない世界と音のある世界をつなぐ ユニバーサルデザインで世界をかえたい!』(…

「青の洞門」的ブレークスルー

気がつけば、3月も終わり。年明けから3月上旬まで、“宇宙旅行的仕事”(http://d.hatena.ne.jp/fukukm10889/20120726)をしていて、それが終わった後、しばらく虚脱状態でしたが、ようやく気を取り直して、次の年度に向けての準備を開始したところです。3…

80歳まで働く未来

アカデミーヒルズ(六本木)で開催された、『ワーク・シフト』(プレジデント社)の著者、リンダ・グラットン教授の来日記念セミナーを聞きに行って来た。モデレーターは、『採用基準』(ダイヤモンド社)の著者、伊賀泰代氏。 グラットン教授の冒頭の1時間…

ビジョンとハードワークと

遅ればせながら、今年のノーベル生理学・医学賞を受賞された山中伸弥先生の著作、『山中伸弥先生に、人生とiPS細胞について聞いてみた』(聞き手・緑慎也、講談社刊)を読みました。「中学生にも読める」と銘打たれている通り、とても読みやすい本ですが、山…

シェリル・サンドバーグの卒業式スピーチ

毎年、5月のこの時期はアメリカの大学の卒業式シーズンであり、卒業生に対してビジネス界や政界のリーダーが行ったスピーチがウェブ上に公開されるのを楽しみにしています。今年は、フェイスブックのCOOであるシェリル・サンドバーグ(Sheryl Sandberg)が5…

書評『ストーリーテリングのリーダーシップ』

ストーリーテリングの第一人者である、ステファン・デニング(Stephen Denning)の著書“The Secret Language of Leadership: How Leaders Inspire Action Through Narrative”の翻訳書『ストーリーテリングのリーダーシップ』が刊行された。原著の刊行から5年…

創業4周年を迎えて

今日、5月1日で、私の会社アテナ・ブレインズが創業4周年を迎えました。創業4周年を期に、心機一転ということで、ホームページをリニューアルしました。リニューアルは、ホームページ開設のときと同様、id:simpleAさんの会社にお願いしました。 さて、変えた…

経営者が「言葉力」を語ることの重み

こういう本を待っていた気がする。コマツ会長・坂根正弘氏の新刊『言葉力が人を動かす』である。 私の仕事のコアの部分に、経営者のメッセージ発信の支援がある。私の会社アテナ・ブレインズは、「企業の成長を言葉の面から支援する」ことをミッションとして…

オープンエデュケーションの現在

昨日(3月9日)、アカデミーヒルズ(六本木)で開催された、「オープンエデュケーションがもたらす人材革命」と題されたセミナーに参加してきました。講師は、飯吉透さん(京都大学高等教育研究開発センター教授、オープンエデュケーションの第一人者)で、…

ブレアは首相質問にいかに備えたか

日経新聞の今月の「私の履歴書」は、英国元首相トニー・ブレア(在任:1997年5月〜2007年6月)によるもの。その率直なもの言いに好感がもて、「履歴書」を毎日楽しみに読んでいる。浩瀚な書なので、買うのをしばらく躊躇していた『ブレア回顧録』(上・下、…

ヴェネツィアに見るInnovator's Dilemma

ちょうど約1年前、昨年の12月中旬にイタリアのローマ、フィレンツェ、ヴェネツィアをめぐる旅をした。 いろいろ感ずるところの多い旅だったが、とくに強い衝撃を受けたのは、ヨーロッパ(イタリア)におけるキリスト教の呪縛についてと、もうひとつは、ヴェ…

石原吉郎的リアリズム

一般に共生とは二つの生物がたがいに密着して生活し、その結果として相互のあいだで利害を共にしている場合を称しており、多くのばあい、それがなければ生活に困難をきたし、はなはだしいときは生存が不可能になる。(……)たぶんそれ(共生)は、偶然な、便…

言葉と生き方と

24日(現地時間、日本では25日)は、アップルの、スティーブ・ジョブズ氏のCEO引退のニュースが世界中を駆け巡りました。私自身は、多くの方のツイッターでこのニュースを知り、ウォール・ストリート・ジャーナル紙に掲載された、ジョブズ本人の手紙(直接的…

改めて、言葉の力について

今日、ある方とお話ししていて、3年と少し前の創業の頃の志を思い出したので、ブログに書くことにします。少々書きにくいこともあるのですが、あえて挑戦したいと思います。 このブログのタイトルが「The Power of Words」であり、また、自分の会社のホーム…

国際女性ビジネス会議

今日の朝8時から開催された第16回国際女性ビジネス会議に参加してきました。いろいろな刺激を受けたので、講師の方々のお話のうち、とくに印象的だった言葉をメモしておきます。 まず冒頭に、実行委員長の佐々木かをりさん(イー・ウーマン社長)から、3.11…

CitiグループCEOの卒業式スピーチ

毎年、5月のこのくらいの時期になると、米国の大学の卒業式で、著名な経営者や大統領などが記念スピーチをするのを楽しみにしています。あのスティーブ・ジョブズの伝説的なスピーチも、スタンフォード大学の卒業式でのものでした。 このブログでも、以前に…

美しく雄弁な言語、手話

今日は、私が「コミュニケーションの達人」として尊敬している松森果林さんのブログをご紹介したいと思います。松森さんは、「松森果林のUD劇場〜聞こえない世界に移住して」というブログのタイトルが示すように、中途失聴者で、現在は、元気な坊や(手話の…

一匹の羊

手元に本がないので、福田恒存「一匹と九十九匹と」を、茂木健一郎さんのブログから引用(孫引き)させていただきます。 ……かれは政治の意図が「九十九人の正しきもの」のうへにあることを知つていたのに相違ない。かれはそこに政治の力を信ずるとともにその…

上を向いて歩こう

震災が起こって以来、そして、数日前に悲しすぎて涙も出ないようなことがあって以来、一つのメロディーが頭の中で鳴り続けている。 坂本九の「上を向いて歩こう」(Sukiyaki song)。 いつか、2011年3月のことを、涙とともにでなく、かけがえのない記憶として…

選択肢の大切さ、イノベーションについて

今日は、仙台を拠点に活躍されているアイデア創出支援の第一人者であり、被災された後も果敢にブログで発信していらっしゃる、石井力重さんの言葉を紹介します。 危機というのは人を強くします。(中略) どんな時も、選択肢は必ず作り出せる。可能性を信じて…

緊急時の情報発信のポイント

言葉に関する仕事(企業や個人のメッセージ発信の支援)をしているので、その立場から、緊急時の情報発信のポイントをまとめておきます。 (1)正確な情報を伝える。事実を伝える。(「いつ」「どこで」「何が」起きたか。数字・数量。連絡だけなのか、行動を…

借り物でない言葉で

昨日(3月2日)、グリー社長の田中良和さんの講演(「グリーのグローバル戦略を語る」@東洋経済新報社)を聞きにいった。34歳とまだ若いけれど、ネットの世界のドッグイヤー(7倍速)で単純計算すると、2004年の創業以来の7年は、50年にも匹敵する。さりげな…

「わかりやすさ」がなぜ大事なのか

以前にも書いたことがありますが、私は、編集の役割の一つは、「わかりやすく伝えること」だと思っています。「わかりやすさ」というのは、読み手や、聞き手の中にいるであろう、予備知識がない人に対しての敬意の現れであり、「伝える」ということが本質的…

Vabel Conferenceに参加して

Haegwan Kim さん(http://lawofsuccess2.blogspot.com/p/researcher-bio.html)がキュレーターをつとめるイベント、Vabel Conference 2011(http://vabel.org/conference/conference2011/)に参加してきました。オール英語のイベントでしたが、プレゼンタ―の…

「変える」人を支援する

「アジア・イノベーション・フォーラム2010」http://www.aif21c.com/program.htmlというフォーラムを聴講してきた。ビジネス界のリーダー達から、力のある言葉の数々を聞くことができて大いに刺激を受けた。後日、それらの言葉を紹介する機会があるかもしれ…

失敗や苦労の量が多い人ほど成功の量が多くなる

今日は、近況報告を兼ねて、最近聞いた中で、いくつか印象に残る言葉をご紹介したい。 「目標を共有できます」 あるプロジェクトを一緒に進めることになった方の言葉。不確定要素が多い仕事の場合、スタート時点の条件より、むしろゴールイメージを共有でき…

ジェフ・べゾスの卒業式スピーチ

アマゾン創業者であるジェフ・べゾスのプリンストン大学卒業式でのスピーチが載っていたので、ご紹介したい。卒業式は5月30日、Class of 2010(2010年卒業生)に向けてのスピーチ。まず最初に、べゾスは、10歳の頃の自分の経験から説き起こす。 べゾスは子供…

道は私がつくる

「私の夢なんだから、ここから先は私が決めるは。」 「でも、もし道をはずれたら?」 「道は、私がつくるの。」 ――アリス・イン・ワンダーランド 「アリス・イン・ワンダーランド」は、女子の自立の物語だった。未知の探求。リスクをとる。フロンティア・ス…

物語を語れる強さ

先日ご紹介したミシガン大学でのオバマ演説は、改めて読み返すと、一点の曇りもない「アメリカン・デモクラシー」論である。アメリカの強さは、そうした「物語」を心から信じて力強い言葉で語れることにある。 ときに、ヨーロッパや日本のインテリからはナイ…

ミシガン大学卒業式でのオバマ演説

久しぶりに、オバマの名スピーチをお届けしたい。ミシガン大学卒業式(5月1日)でのスピーチ。 http://www.whitehouse.gov/the-press-office/remarks-president-university-michigan-spring-commencement テーマはずばり、アメリカの民主主義。 The democrac…

Power派? Love派?

先週月曜日(12日)に、紛争解決ファシリテーターとして世界的に著名なアダム・カヘン氏のシンポジウムに行ってきた。カヘン氏の著書『未来を変えるためにほんとうに必要なこと』(英治出版刊、原題:Power and Love)の日本での刊行記念を兼ねての会だった…

登頂のあとの油断

「この人はプロフェッショナルだなあ」と思う人は、”山頂”を極めたあとも気を抜かない人だ。最近、そんなふうに思うことが多い。私自身はといえば、例えばAさんと一緒に仕事がしたい、と思ったときに、知らず知らずAさんに「会う」ことが目標になってしま…

等身大を知ること、夢をもつこと

半月ほど前に、娘の小学校での「二分の一・成人式」に出かけた。小学四年生で十歳になるので、その成長を祝うということで、最近ではあちこちの小学校で四年生を対象に、この「二分の一・成人式」が行われるらしい。娘の小学校の「二分の一・成人式」は体育…

エンジニアよ、語れ!

お正月にこの本『「理工系離れ」が経済力を奪う』(今野浩著、日経プレミアシリーズ)を読んで以来、あまりの名著なので当ブログで取り上げたいと思いつつ、下手な書評でせっかくの著者の名文を汚してはいけない、さてどうしようと思っているうちに、半月が…

言い続けること、最大公約数と最小公倍数

今日おじゃました先で、「言葉」「コミュニケーション」をめぐって、最近考えていることについてお話をさせていただいた。質問をいただいて、その場では漠とした答え方しかできなかったことなどもあり、このテーマについて考えを巡らせながら帰ってきた。そ…

オープンとクローズの組み合わせ

石倉洋子先生の新著、『戦略シフト』の刊行を記念した講演会(丸善丸の内店)に行ってきた。 こんなにパワフルで、高揚感あふれるメッセージを聞いたのは、いつ以来のことだろう。 以下、特に印象に残った部分をメモしておきたい。 21世紀は、「変化が当たり…

政治家の言葉の重み

以前に、オバマ大統領のプラハ演説をとりあげた。昨日(24日)の国連総会でのオバマ大統領の演説および、国連安全保障理事会での「核兵器なき世界」を目指す決議(全会一致で採択)は、それに呼応するものであり、政治家の言葉の重みについて考えさせられた…

心理学by本田宗一郎

私が十代の頃、自動車の修理をやっていてはじめてわかったのは、自動車の修理という仕事は、単に自動車をなおすだけではだめなのだということだった。そこに心理的要素がなければならぬということに気がついたのである。 車をこわしたお客さんは、修理工場へ…

せっかちな楽観主義者

世界はよくなりつつあります。 世界は過去のどの時代よりも、はるかに住みやすい場所になっています。 社会における女性やマイノリティの地位を、過去のどの時代でもいいですから、比較してみてください。どの社会でもかまいません。 また、過去百年のあいだ…

不在であることの存在感

「conspicuous by its absence」という言葉は、id:simpleAさんに教わった(このエントリ)。 この言葉を思い出したのは、2ヶ月半前に亡くなった知人の家を、昨日お訪ねしたからである。お線香をあげて故人のご冥福をお祈りする、ということとともに、私がお…

原理原則と手続き

日常において、原理原則が直接問われることはめったにない反面、手続きに関する仕事というのはことのほか多い。そのため、気がつくと、手続きにこだわっているうちに、肝心の原理原則が揺れ動いてしまっている、遠くにかすんでしまっている、ということがよ…

上手に嘘をつかなくてはならない

「クーリエ・ジャポン」7月号(vol.057)に、村上春樹のインタビューが出ている(「僕の小説は、混沌とした時代に求められる」)。スペインでのインタビューの翻訳記事である(Text by Jesus Ruiz Mantilla)。素晴らしい記事で読みどころがたくさんある。 たと…

心の中に「おもり」のある人

社会学者として民衆に関心を寄せ、いつもその時々の社会問題と四つに組んでいた清水氏(清水幾太郎)をわが国の典型的知識人とするならば、彼と対照的な人物として私がいつも思い浮かべるのは故吉田健一氏および福田恒存氏である。この二人は共に芸術の世界…

本当の危機はどこにあるのか

液体が気化する、つまり気体に変わるとき、原子数や分子数は変わらなくても、それが動き回る空間範囲が膨張する。固体、液体の状態ではさほど大きなものでなくても、「過剰な報道」という熱エネルギーを得ると、気体となって途方もなく拡散し、われわれを覆…

夢を実現する方法(ラリー・ペイジの場合)

グーグル社のオフィシャル・サイトに、今年5月2日のミシガン大学卒業式でのラリー・ペイジ(グーグル共同創業者)のスピーチが掲載されている。ペイジ自身もミシガン大学の学部卒業生(コンピュータ・エンジニアリング専攻)であり、父母もミシガン大学関係…

Don't compromise your integrity

岩瀬大輔さんの『ハーバードMBA留学記』(日経BP社)を初めて読んだのは、2年と少し前。少年が大人へと成長していく教養小説(ビルドゥングスロマン)のように読んだと同時に、優れたアメリカ論であるとの読後感をもった。アメリカ体験記の名著としては…

希望の生まれる場所

僕は考えた――希望とは本来あるとも言えないし、ないとも言えない。これはちょうど地上の道のようなもの、実は地上に本来道はないが、歩く人が多くなると、道ができるのだ。 魯迅「故郷」(藤井省三訳『故郷/阿Q正伝』所収、光文社古典新訳文庫) 魯迅の短…

自由な思考はどこから生まれるか

目先に解決しなければならない具体的なテーマがあるが、背後にもっと大きなテーマが隠れていそうだ――そんなときに、知恵をお借りしに訪ねる方がいる。大学時代の恩師である。静かに暮らしていらっしゃるので、お名前は出さない。常に、何ものからも自由な発…

進化し続ける人

人が人を理解することは難しい。「この人はこういう人」と思っていたら、あるとき、それが思い込みにすぎなかったことがわかる、なんてことはよくある。でも、人を理解するとっかかりとして、その人の個性をいくつかのキーワードで表してみるというのも、一…

答えはいつも、相手のなかにある

僕の考えるアートディレクションは、自己表現が原動力ではありません。「いろいろなジャンルのプロジェクトを数多く手がけていて、アイデアが尽きることはないのですか?」。こう聞かれることも多いのですが、その心配は全くありません。なぜなら、答えはい…